ご高齢者と入居施設をつなぐ情報サイト

トピックス

2026.4.28

人員欠如減算について「最大3ヵ月の猶予」の特例措置を検討(障害福祉サービス)

障害福祉サービスの人員欠如減算について、厚生労働省は「最大3ヵ月の猶予」を認める特例措置の導入に向けて議論を進めている。
これは突発的な欠員に直面した事業所の経営とサービス提供体制を維持するための制度的緩和である。
 
●人員欠如減算とは
障害福祉サービスでは、生活支援員、看護職員、ケアマネジャーなどの配置基準を満たさない場合、原則として給付費が3割減算される。
この減算はサービスの質確保を目的とするが、深刻な人材不足が続く現場では、急な退職や病気など予見困難な欠員でも即時に減算が適用される点が課題となっていた。
 
●特例措置の内容
厚労省が示した特例措置の骨子は以下の通りである。
○最大3ヵ月の減算猶予
 やむを得ない事情による欠員が発生した場合、年1回に限り、欠員発生月の翌々月まで減算を猶予する。
 現行では翌月末までの猶予があるが、これを拡大する形となる。
○対象となる事情
・急な退職
・病気・入院
・その他、突発的で予見困難な事由
※慢性的な採用難のみでは対象とならない。
○適用の前提条件
・ハローワーク等を活用した採用活動を行っていること
・既存職員に過度な負担が集中しないよう労務管理を行うこと
・人員配置基準から1割を超える欠如の場合は対象外
これらの条件を満たす必要があり、自動的に適用される措置ではない。
 
●議論の背景
障害福祉の現場では、採用難が常態化し、「減算を避けるために誰でもよいから採用する状況を招く」といった声が上がっていた。
今回の特例は、こうした現場の実態を踏まえ、医療・介護分野の既存の猶予措置との整合性を図る形で導入が検討されている。
 
今後の見通し
厚労省は今後、通知や運用基準の整備を進め、制度の詳細を詰めていく方針である。
特例は単なる規制緩和ではなく、人材不足という構造的課題に対し、制度が現実に即して対応するための調整と位置づけられる。