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2025.10.27

介護支援専門員の資格更新制廃止へ向けて

介護支援専門員の資格更新制は、厚生労働省の方針により廃止される見通しである。
更新研修の義務付けが撤廃され、制度の簡素化と人材確保が図られる。
厚生労働省は2025年10月の社会保障審議会・介護保険部会において、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格更新制を廃止する方針を示した。
これまで、ケアマネジャーは5年ごとに更新研修を修了しなければ資格を維持できない制度となっていたが、今後はこの仕組みが撤廃されることとなる。
この制度改正の背景には、ケアマネジャーの人材不足と高齢化がある。
更新研修は長時間に及び、費用負担も大きく、現場の業務との両立が困難であるとの声が多く寄せられていた。
 
厚労省は、こうした負担を軽減し、ケアマネジャーが利用者と向き合う時間を確保できるよう制度の見直しを進めている。
更新制の廃止により、資格の維持に研修修了が必須ではなくなるが、専門性の向上を目的とした研修の重要性は引き続き認識されている。
厚労省は、事業者に対してケアマネジャーが必要な研修を受講できるよう配慮を求める方針を示しており、都道府県による研修命令制度の活用も検討されている。
また、今後の研修制度については、受講時間の縮減や分割受講の導入など、柔軟な運用が計画されている。
例えば、5年間のうちに個々のケアマネジャーが自由なタイミングで研修を受講できる環境の整備が進められる見込みである。