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2025.11.11
夜間応型訪問介護が定期巡回・随時対応型訪問介護看護へ統合
厚生労働省は、2027年度の介護保険制度改正において、夜間対応型訪問介護を廃止し、定期巡回・随時対応型訪問介護看護へ統合する方針を明らかにした。
この統合は、限られた人材や地域資源を有効に活用し、日中・夜間を通じたサービスの一体的提供を目的としている。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、平成24年に創設された地域密着型サービスであり、訪問介護と訪問看護を一体的または密接に連携させながら、定期的な巡回と随時の対応を可能とする仕組みである。
一体型では、訪問介護・訪問看護の両方を同一事業所が提供し、連携型では訪問介護事業所が地域の訪問看護事業所と連携してサービスを提供する。
一方、夜間対応型訪問介護は、夜間・深夜の対応を中心とするサービスであったが、実態としては日中と比べて利用頻度が低く、定期巡回・随時対応型との機能重複が指摘されていた。
このため、2024年度の報酬改定では、定期巡回・随時対応型に夜間区分が新設され、統合に向けた基準整備が段階的に進められてきた。
統合に際しては、一定の経過措置期間を設けた上で、人員配置基準や報酬体系に特例的な類型を設けることが検討されている。
厚労省は、利用者・事業者への影響に十分配慮しながら、制度移行を円滑に進める意向を示している。
この統合により、利用者は24時間体制での介護・看護サービスをより効率的に受けられるようになると期待される。
今後の制度改正に向けて、事業者は人員体制の見直しやサービス提供体制の再構築が求められる。