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2025.11.11
介護福祉士の実務者研修で保有資格に応じた一部科目免除枠の拡大
介護福祉士国家資格の取得に向けて必要とされる「実務者研修」は、原則として450時間の研修を要するが、一定の資格を保有している者については、科目の一部が免除される制度が設けられている。
これは、既に介護分野における専門的知識・技能を有する者が、重複する内容を再度履修する必要がないよう配慮されたものである。
免除対象となる主な資格は以下のとおりである。
・介護職員初任者研修
130時間の免除が認められ、研修期間は約4ヶ月に短縮される。
・介護職員基礎研修
医療的ケア科目のみの履修が必要であり、その他の科目は全て免除される。
・訪問介護員養成研修(ホームヘルパー)1級・2級・3級
それぞれの修了課程に応じて、免除科目と時間数が異なる。
・社会福祉士・保育士等の国家資格保有者
厚生労働省は2025年11月、これらの養成課程修了者に対しても一部科目の免除を導入する方針を示している。
今後詳細な科目区分と時間数の検討が進められる予定である。
この免除制度は、介護人材の確保と多機能人材の育成を目的としており、現場経験者が働きながら資格取得を目指す際の負担軽減に資するものである。
免除を受けるためには、該当資格の修了証明書等を提出し、研修機関の定める手続きに従う必要がある。
また、受講費用に関しても、免除時間に応じて減額されるほか、教育訓練給付制度や自治体の支援制度を活用することで、さらなる負担軽減が可能となる。
今後、他分野の国家資格との連携が進むことで、介護福祉士資格取得の柔軟性と実効性が高まることが期待される。