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2025.12.15

介護保険事業における処遇改善加算の新要件について

介護保険事業における処遇改善加算は、介護人材の確保と定着を目的とした制度である。
近年、制度の運用においては、単なる賃金改善にとどまらず、業務効率化やICT活用を通じた生産性向上を要件とする方向性が強まっている。
 
訪問系及び通所系サービスにおいては、「ケアプランデータ連携システム」の導入が要件として位置づけられている。
これは、ケアマネジャーとサービス提供事業者との間でケアプラン情報を電子的に共有する仕組みであり、従来の紙媒体やFAXによるやり取りを削減し、情報伝達の迅速化と正確性を確保することを目的としている。
これにより、介護現場の事務負担が軽減され、職員が利用者支援に集中できる環境が整備されるのである。
 
一方、施設系及び居住系サービスにおいては、「生産性向上推進体制加算」の取得が要件とされている。
この加算は、業務改善の体制を整備し、ICT機器や介護ロボットの導入、業務手順の標準化などを通じて生産性を高める取り組みを評価するものである。
施設系サービスは利用者数が多く、業務量も膨大であるため、効率化の効果が大きく、処遇改善加算の趣旨に合致する施策といえる。
 
以上のように、処遇改善加算の新要件は、介護職員の処遇改善を賃金面のみならず、業務環境の改善を通じて実現することを狙いとしている。
訪問系・通所系では情報連携の強化、施設系・居住系では生産性向上の体制整備が求められており、事業者はこれらの要件を満たすことで加算を算定できるのである。
介護保険制度は今後も人材確保とサービスの質向上を両立させるため、こうした要件を通じて現場改革を推進していく予定である。